スティーヴ・カレルとアン・ハサウェイが送るスパイコメディ映画です。
スティーヴ・カレルと言えば「ラブ・アゲイン」くらいしか存じないですけど、面白い人だなという印象。
本作もなかなか良かったです。
以下ネタバレありの感想です。
<作品紹介>
公開年 2008年
監督 ピーター・シーガル
脚本 トム・J・アッスル
マット・エンバー
ジャンル スパイ・アクション・コメディ・アメリカ映画
キャスト
マックスウェル・スマート/エージェント86(スティーヴ・カレル)・・・主人公
エージェント99(アン・ハサウェイ)・・・ヒロイン
エージェント23(ドウェイン・ジョンソン)・・・スパイ
チーフ(アラン・アーキン)・・・マックスの上司
シーグフリード(テレンス・スタンプ)・・・悪者
あらすじ
昇級試験合格日、エージェントを志望する分析官マックスは合格するもチーフの判断により現状維持を言い渡される。残念な面持ちで散歩から帰ると本部が犯罪グループ”カオス”に襲撃され、スパイたちも暗殺される。顔バレしていないマックスとエージェント99が組織のアジトへ向かう。
<感想>
魅力的な登場人物たち
主人公マックスのスパイの相棒はアン・ハサウェイ演じるエージェント99。勇ましいエージェントはドウェイン・ジョンソン。他にも面白可笑しく演じてくれています。やっぱローワン・アトキンソン主演「ジョニー・イングリッシュ」である通り、真面目さのなかに面白さや笑いやズレがあるところが良いです。
アン・ハサウェイはしっかりとしたエージェント役で主人公に”何やってるの?!”とツッコむ立場としてキャラクターがなっていますし、ドウェイン・ジョンソンが演じる役も真面目でボケないだろうなと思いきや序盤から笑いを取ってくれるのも良いです。
そして本作の特徴と思うことが登場人物が全体的に面白かったところです。上記の三人のキャクラクターもそうですし、エージェントの組織内が学校みたいにイジメっ子とイジメられっ子たちがいて、嫌なヤツいるからちゃんと仕返しをする小ストーリー的なキャラクターを活かした部分。また上司のアラン・アーキン演じるチーフは主張が強すぎない適度なハッチャケの部分。
最後に悪役の方でも笑えたのが本作の良さを押し上げていると思います。悪役もヒロインと同じように主人公のツッコみの立場だと捉えそうですが、ちょっとズレてる感が評価のポイントですね。
そういえばテレンス・スタンプは「イエスマン”YES”は人生のパスワード」に出ていましたね。
コメディ要素が良かった話
スパイコメディ映画はスパイなので戦いますよね。それで体を使ったコミカルな行動は定番です。他にも普通に歩いているのにぶつかったり、こけたり色々あります。
筆者が好きなところは終盤のゴルフ場を車で駆け抜けるシーンがシュールで良かったです。「なんだかこの状況すごく嫌です」のセリフや物語が終わりに差し掛かってる分情報量が多すぎて整理がつかないあたふたさがなんとも滑稽で面白い。
チーフもチーフでさっきは味方と信じていいんだなと聞いたばかりなのにメカジキに殺されかけたり、そもそも話がかみ合っているのかいないのだか。観た後に”あーぁ可笑しい”と言えるのが丁度良いです。
社会風刺が効いてるけど面白い
ヒーロー映画とか実話を使った映画では社会風刺、批判をする内容であったり、題材としてコメディでも使うことがあるかと。例えば「ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲」はアナログとデジタルを用いています。
本作は題材を笑いとして持ってくるところがすごいというか、特定の人物と分かるところが攻めてると思います。
度々出てきた米副大統領はバカだと言ってるのは2001~2009の米副大統領ディック・チェイニーかなと。「史上最悪の副大統領」と言われていたらしく、合ってそうです。それから金正日も時代が重なっていますし、たしかモロに名前を出していた気がします。
こういった社会風刺や批判的なことを面白可笑しく持ってこれるのはコメディの良さと感じます。ニュースばかりでは暗くて楽しくない。ネタにして笑い飛ばせる時間は楽しさに変えられコメディの魅力だと思います。
さいごに
スパイコメディ映画はやはり面白いです。現実を忘れさせてくれて、楽しみに更ける時間がもったないほど。
筆者がスパイコメディ映画でもうひとつ知っているのは「SPY/スパイ」メリッサ・マッカシー、ジェイソン・ステイサムが出演している作品があるので、また機会があれば観たいです。
以上