『マイ・ボディガード』(感想)監督トニー・スコット(☜トップガンの監督の人)

 

Amazonプライムデンゼル・ワシントンが出てる映画何かないかなと探していたら、この作品があったので観てみることにしました。

以下ネタバレを含む感想になっております。

 

 

 

<作品紹介>

公開年  2004年

監督   トニー・スコット

ジャンル アクションスリラー

 

 

キャスト

ジョン・W・クリーシー役/デンゼル・ワシントン

ルピタ・アモス役/ダコタ・ファニング

 

 

あらすじ

誘拐ビジネスが横行するメキシコで、会社経営をする男がボディーガードを雇います。候補として挙がったのが、それまで米軍の対テロ活動をしていたジョン・W・クリーシーです。護衛対象者は男の子供である、娘のルピタでクリーシーは難色示しながら仕事を始めます。

 

 

 

<感想>

 

ストーリーと俳優たちの演技

 ストーリーは前述であるように、クリーシーとルピタの朗らかな人間模様であり対してクリーシーの壮絶な復讐劇が描写されます。何と無しに見れたので良かったのかなと思います。また後で今作についてのネット記事を見ているとラブストーリーと復讐劇の組み合わせとあって、少しズレますが「ジョン・ウィック」みたいに愛のために悪い奴をぶっ倒す感があったと感じました。2つのテーマを交えて作るのが映画の良さとしてあったかもしれません。(最近映画の例えがジョン・ウィックしか浮かばない気がする、なぜだ、、、)

 

 俳優たちの演技より名俳優デンゼル・ワシントン名子役ダコタ・ファニングが揃うのは豪華でしたね。子供ってカメラの前であんな普通に話せるの?!というぐらいの子役の凄さがあります。ダコタ・ファニングと言えば「アイ・アム・サム」(2001)が挙げられますが、筆者自身見たような見てないような記憶が曖昧なので、視聴できる機会があれば観たいです。

 

 

演出や映像の表した方

 正直に見て感じた事を言えば、見にくかったです。それが演出のことを対象に思ったことです。例えば冒頭のメキシコで誘拐ビジネスが起こっている描写で、カメラがあっちこっちいったりなどの観ている側の視点が定まらない様が視聴のしんどさを生む原因と感じました。またクリーシーが過去の何かにトラウマのような嫌な記憶を持っているところでも、登場人物の感情を表したいのはわかりますがこう画面がブレブレだと集中が途切れてしまいました。個人的には「OVAブラックジャック」の出崎演出の止め絵の方が好みというか見やすいです。(まあ止まってますからね)

 

 

クリーシーの過去の描写がなかったので

 復讐劇もので主人公の過去の話がある方がわかりやすいというかキャラクターの背景がキャラクターに厚みを持たせることがあると思います。今回は特になかったようでした。デンゼル・ワシントンの演技で背景を雰囲気で伝えようとしたのか。推測として対テロ活動をしていたことから、誰かが亡くなるような悲惨な状況を目の当たりしたのがトラウマになりお酒に浸っているか、精神的に激務な仕事ゆえにお酒を飲んでいないとやっていられないと捉えることも出来そうです。

 

 上記の推測から、銃で自殺するために引き金を引いたが、弾が出なかった。まだ死ぬ時ではないとお告げがあり、またルピタに生きる希望を与えられたので仲良くなったと解釈しました。個人的には記憶の断片とかでクリーシーの背景を見せてほしかったです。しかし、ないのもまた一興ですかね。

 

 

「”悪に負けず善をもって悪に勝て”(ローマ人への手紙第12章21項)」より

クリーシーがルピタの学校のシスターに会った時の会話から、クリーシーの行動についてです。

「悪に負けず悪に勝て」はルピタを殺された復讐でクリーシーが行ったことが当てはまりそうです。気になるのは「善をもって」のところです。ルピタの無念を晴らすことは「善をもって」が含まれそうですが、誘拐という非情なことをした奴らに鉄槌を下すのは善なのか。そもそも秩序を守る警官が汚職しているので手の施しようがないので話が詰んでしまうのですが。

 

おそらく、キリスト教信仰者は神が罰をお与えになるでしょうと言いそうな気がします。ただクリーシーは「悪をもって」でもやり通さなければならないと強い信念をもって臨んだと思えばやや納得です。

 

 

さいごに

映画としての評価は、筆者的に微妙なところです。ストーリーや俳優たちの演技には文句のつけようがないですが、演出の映像の見せ方で評価が高くなりにくく映画の面白さを損なってしまったのは否めないです。

 

監督の話です。トニー・スコットは「トップガン」を作った人でしたね。まだ見ていないのですが、「トップガン マーヴェリック」は視聴済みで良かったです。もしかしたら後者よりの作りなのか、それとも「マイ・ボディガード」よりなのか。少し気になるところではあります。

 

 

以上