『マチルダ(1996)』【感想】勇敢で大胆な優しい女の子

 

最近はアクションや派手な映画ばかり観ていたので、「ホームアローン」的な前向きなになる映画を観てみました。

コメディ要素もあるので、軽く映画を楽しみたい方にオススメです。

以下ネタバレありの感想です。

 

 

 

<作品紹介>

公開年   1996年

監督    ダニー・デヴィート

脚本    ニコラス・カザン

      ロビン・スウィコード

原作    ロアルド・ダール

      「マチルダは小さな天才」

ジャンル  コメディ・ファンタジーアメリカ映画

 

 

キャスト

チルダ(マーラ・ウィルソン)・・・主人公

ミス・ハニー(エンベス・ダビドス)・・・担任の先生

ハリー(ダニー・デヴィート)・・・マチルダの父親

ジニア(レア・パールマン)・・・マチルダの母親

トランチブル(パム・フェリス)・・・校長

 

 

あらすじ

ある一家にとても賢い女の子マチルダが生まれる。幼くして文字を書けたり、計算が得意な天才少女。両親はそんな我が子を邪険に扱う。友達がおらず、図書館に行ってたくさんの本を読み過ごす。ついに学校へ通うことになり友達や優しい先生と出会い、新しい世界を知り始める。

 

 

 

<感想>

 

賢さだけでなく、勇敢さと少しのいたずら

チルダは四人家族の長女。幼い頃からとても賢く、本が好きな女の子ですね。ただ家庭環境が悪すぎます。父親は仕事で詐欺を働くし、母親は面倒を見てくれず、兄は意地悪。

 

正直で真っすぐな心を持ったマチルダは父親に言うわけです。”おかしいでしょ。みんなが喜ぶものを売らなくちゃ”と。さらには罵詈雑言ばかりの毎日です。しかし、賢い彼女は受け身の状態を止め、仕返しをして良い気味です。

 

本作の醍醐味はやはり、マチルダが仕返しをして”やってやったぞ”という共感を得られて面白いからでしょう。まるで「ハリーポッター」のハリーがおじおば夫婦に魔法を使うかのようにスカっとします。

 

コメディの部分は「ホームアローン」に近いですね。悪い奴を退治するのだけど面白可笑しく観れるのが魅力だなと感じます。ど派手に転んだりとかです。

 

 

 

巡り合えた本や人との縁

前述の通り、マチルダの家庭環境は結構大変なことになっています。そんな中でも彼女本人の強さと共に本や人との出会いが大きな起点となっていると思います。

 

本において「白鯨」ハーマン・メルヴィル作はラストシーンの寝る前に担任の先生でもあるミス・ハニーと一緒に読んでいましたね。

 

筆者は存じ上げませんが、「白鯨」はアメリカ文学の名作で、世界の十大小説と言われるほど有名な本だそうです。鯨を倒す冒険物語で、冒頭のナレーションであったマチルダに勇気を与えた本でしょう。

 

また、図書館の司書のおばあちゃんや学校の友達、特にミス・ハニーとの出会いは運命的なものですね。マチルダの才能を活かそうとしてくれますし、超能力を使っても怖がらずに側にいてくれ、さらに毒親の点から生い立ちが少し似ているところは、共感があるためか仲良さげに見えます。

 

まさに良き教師であり、良き理解者であります。

 

 

 

チルダたちのハッピーエンド

異常な意地悪校長を学校から追い出し、学校は平和を手に入れ、マチルダはミス・ハニーの養子となり理解ある優しい親を選ぶのでした。

 

筆者は最初気付かなかったのですが、校長がミス・ハニーの父親を殺したことにです。後々分かってスッキリしました。学校で食べ物を投げられたり、マチルダの能力で遊ばれたりとやりすぎ感があるのかなと思いきや、人の親を殺めたならまだ軽い方ですね。

 

ミス・ハニーも自分の家を取り戻し、マチルダと幸せに暮らす様子は本当の親子のようです。

 

友達を大切にすることや自分を信じたり人に優しくすることなど絵本のような温かいハッピーエンドは疲れ切った心に癒しを与える作品かなんて思ったりします。

 

 

 

さいごに

映画に明るい部分であるコメディやマチルダの良さ、暗い部分のミス・ハニーの生い立ちなどがありつつも、全体的に楽しく観れるので金曜ロードショーとかの番組で放送してそうです。

それからBGMで「Send Me on My Ways」ラステッド・ルートは聞いていて陽気な曲なので映画「マチルダ」にピッタリでした。

 

 

以上