主演ベン・アフレックが出ている映画です。
「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」から「アルマゲドン」がありますね。
他にもアナ・ケンドリックやJ・K・シモンズなどの顔ぶれがいます。
以下ネタバレありの感想です。
<作品紹介>
公開日 2017年
出演 ベン・アフレック
監督 ギャヴィン・オコナー
ジャンル アメリカ、アクション映画
あらすじ
優秀な会計士クリスチャン・ウルフ。裏の顔は、凄腕の殺し屋。リビング・ロボティクス社の仕事をこなすが不正発覚の後、突然打ち切られてしまう。収まりが効かないクリスチャンは最後まで仕事をやり遂げようとする。
<感想>
作品の良さ
ストーリーや演技、演出、音楽と隅から隅まで良かったです。たしかに少し疑問が残ったりちょっとあれやなと思ったりしましたが、それらを踏まえても、映画を見終わった後の満足感はあります。
最近だと「ジョン・ウィック」や以前の「イコライザー」のような派手なアクションがありますが、この作品は復讐や正義を貫くのではなく、やり始めた事を最後までする、同じ痛みにあう人を減らそうとする感じです。個人が世の中をどうするかみたいな方が言い方として近い気がします。
ちなみにNetflixで視聴したのですが、「ジョン・ウィック」「イコライザー」を観た人におすすめ作品としてあったので、似た傾向として個人的におすすめですね。
クリスチャンと父親
父親が子の育て方で戦う訓練をさせた事とクリスチャンが悪事をした人を暗殺するのは、2人の行動の対比があります。
教育をしてどうしたいのかと暗殺をしてどうしたいのかを見ます。教育では、クリスチャンがいじめらても負けないように、不条理な事になっても自分の力で立ち向かえるように。暗殺では、何も悪いことをしていない人が傷つかないように。全く繋がりのない2つが誰かを思っての行動になってたんです。
クリスチャンはすごく合理的な行動をするのが目立ちますが、人間が本質的な部分で感情を持ってドラマを見れるのは映画の魅力です。
ポロックの作品
作品については詳しくないのですが、あの絵画は見た通りであればぐちゃぐちゃしていて複雑で意味がわからないです。この意味のわからないところが、クリスチャンが仕事を打ち切られ人のする事は意味がわからないと困惑する。意味がわからないものをリンクさせていると想像します。人が人をいじめるのと同じように。
(絵の話はポーカーをする犬の方も意味わからないですけどね。)
クリスチャンとデイナの関係
2人の関係についても見どころです。全然違う世界の2人が織りなす姿は面白く、どういう風に変わっていくのかを見るのもいいですね。
最初は仕事上の表面的なもので、ランチをたまたま一緒になって上手いこと話せていない微妙な感じが、少し笑えるポイントだったり。
次に会ったのがデイナが殺し屋に襲われており、クリスチャンが助けるとき。デイナが何者?と問うとこからお互いを知り始めます。しかしクリスチャンは、人は人と変わったものを嫌うことを思い出します。デイナから離れることを決めます。部屋のドアをゆっくりを閉めるシーンでは寂しく、悲しく、切ない気持ちになります。
クリスチャンは人に優しいからこその行動だと思います。自分が傷つけられた経験を持ち痛みがわかるので、また殺し屋という危険な事をやっているので巻き込みたくないのでしょう。離れることを選ぶのは避けることも出来たでしょうが、クリスチャンは父親のように自分を良くしてくれた人を守りたい気持ちが強いです。それも今作の本質だとするのが筆者は納得いきます。
クリスチャンの笑顔
ラストシーンの車に乗ったクリスチャンが笑顔になるところで、なぜ笑顔なのだろうと思いまして、少し考えてみました。
ひとつめは単純に喜んでもらうためです。ランチの時にデイナが本当は芸術の道に進みたかったと言うシーンがあります。興味がありおそらく好きなのでしょう。ならば有名な絵画を送ることで喜んでもらえると、同時にお別れも言えずに離れたので元気にしているよとサインを表している。気持ちとしては和やかになります。
ふたつめはやはり仕事を終えれたことです。少年時代からやり始めた事が終わらないと精神的に収まりが効かないので(パズルの時)、仕事がきれいにやり終えたのは自分自身の喜びもあると考えます。嬉しそうでしたもんね。
さいごに
筆者は「ザ・コンサルタント」はお気に入りです。
上記では語らなかったアクションはスピーディーで退屈せずに見れましたし、また扱う人間模様だったり、複数のメインの話を同時進行していく形は良かったです。
以上