『ワールド・ウォーZ』【感想】主演プラット・ピットのゾンビ(Z)映画

 

記憶はおぼろげですが、当時「ワールド・ウォーZ」が映画館で上映していた時、同じく海外の映画で「ホワイトハウス・ダウン」の上映が同じ時期にやっていたと思います。

その時にどちらを観ようかとして後者を選んだという思い出があります。今にして思えば「ワールド・ウォーZ」を観ても良かったなんてしたりします。

 

以下ネタバレありの感想です。

 

 

 

作品紹介

公開年  2013年

監督   マーク・フォースター

ジャンル SFホラー映画

 

 

キャスト

ジェリー・レイン役/プラット・ピット、、、主人公・元国連職員

セガン役/ミレイユ・イーノス、、、イスラエル兵士

スピーク大尉役/ジェームズ・バッジ・デール、、、在韓米軍基地の兵士

ユルゲン・ヴァルムブルン役/ルディ・ボーケン、、、イスラエルの高官

ティエリー役/ファナ・モコエナ、、、国連事務次長

 

 

あらすじ

子供たちを送るために車で移動していたジェリー・レイン一家。道中渋滞にあい、また街中の様子が変わっていきヘリが何機も飛び交う。突如暴走したトラックが車を無理やり押しのけながら突っ込んでいき人々が逃げ惑う。そして、明らかに様子のおかしい狂気じみた人たちが街中の人たちを襲い始める。

 

 

 

感想

 

定番のパンデミック映画ながらも

ゾンビ、この映画は”Z”が突如として出てきて日常生活が壊れていく様子は、よくあるゾンビ映画でした。ドラマ「ウォーキング・デッド」みたいな感じですね。しかし、定番のゾンビ映画ながらも「ワールド・ウォーZ」が面白い映画として、認知されたのではないかということも感想を交えつつやっていきます。

 

主人公が元国連の職員(調査員)、調査員による原因究明の物語展開、ゾンビ及び”Z”を自然災害と捉える、大まかにこの3点が良かった要素だと感じました。

 

 

主人公が元国連の職員(調査員)

キャラクター、主要人物が高い能力を持っているのはあるあるだと思います。軍人や特殊部隊、スパイから学者や専門家など。今作は国連の調査員ということで紛争地域での活動が主だったようです。詳しい言及はありませんでしが、予想として紛争を調査するのは国際司法裁判所とあったのでそこかなと思います。話がそれましたが、主人公ジェリーが調査のプロということは映画を観ていてよくわかります。例えば、冒頭の初っ端から”Z”に噛まれた人を見て、何秒で変異するかをしっかりと目で捉えていました。またイスラエルの調査でも、”Z”らが1人の人間を避けて走っていく様子も確認していました。

これらによってジェリーという人物が、調査員の仕事の特徴を活かしていたことが良かったです。ストーリーが進む助けになったり、キャラクターが活躍する姿を観れるからです。映画「アイ・アム・レジェンド」も研究という意味では、キャラクターを活かした作品だったと思います。

 

 

調査員による原因究明の物語展開

ジェリーの家族を軍の船に留まらせるには、軍の指示に従い半ば強制的に現地に向かいます。在韓米軍基地、イスラエルとなぜ世界中で”Z”であふれているかを調べていく謎解き感があって面白かったです。いわゆる安住の地を求めてゾンビと戦うのではなく、根本的な解決を求めて奮闘する描写は好みだったりします。ただ、ひとつ気になったのは在韓米軍基地で軍人たちに捕まったCIAの人がいて、その人が情報めっちゃ話してくれるのは少し驚きです。解放される代わりに情報を話すとかするかと思いました。

 

 

ゾンビ及び”Z”を自然災害と捉える

劇中で自然災害と捉えたのはウイルス学者です。自然災害にも弱点はあるのだよとジェリーに教えてくれます。これもゾンビ映画あるあるなのか即退場してしまったけども。結果としてワクチン等を作るのではなく、カモフラージュ作戦で人類が生き残る術を手に入れます。最後まで戦ってこれで安心ではなく、ひと工夫をしたゾンビ化した社会の救済みたいなのが面白く感じました。

 

 

 

謎の0号患者

前述の通りジェリーは原因究明のために現地調査を行っているわけですが、在韓米軍基地やイスラエルでも最初の”Z”発症者を発見、または原因がわからず物語は終わりを迎えます。

何だったのだろうと少し気になるところではあります。なんとなく”Z”に関してヒントになりそうな情報は、「インドの将軍の手記より”ラクシャサと戦っている”=ゾンビ=不死者」、”Z”は致死性の病気を感じ取り生きている人間を気づかなくなること、ウイルスや細菌が存在するのは生きた宿主の中といった感じかと。

インドの話はラクシャサは鬼神や人々を惑わし食らう魔物らしく、抽象的な表現でよくわからないです。一方で致死性の病気を感じ取るについては、”Z”が生きて感じ取るような表現をしています。ただウイルスや細菌は生きた宿主という条件があり、推測でここからわかりそうなことは死んだ人間の中でも存在するウイルスや細菌や他の何かだとしてもいいのかなと思います。(ゾンビの類似発症で狂犬病があるらしく映画「REC」が該当していたと記憶しています。たぶん。)

 

 

 

最後のジェリーが打った致死性の病気

もうひとつ気になるのが、カモフラージュ作戦でジェリー自身が致死性の病気を打って本当に作戦が可能か確かめるところで、一体何を打ったのかです。

映画の倍速を遅くしてわかったことは、ジェリーが持っていた瓶の「CTERIA」の記載。細菌の英語が「BACTERIA」なので、字から予想すると細菌を打ち込んだはずですが、何かまでは不明ですね。

 

 

 

さいごに

タイトルの「ワールド・ウォー」は世界中の人たちが戦うことを意味して、世界と戦うを入れたのかなと。ラストシーンの生きるために戦う描写がそれを表していたのでしょう。

ゾンビ映画でもゴリゴリに戦う映画もあれば、今作のようにどうやったら人類が救えるのかを探し求める映画も良いですね。ミラ・ジョボビッチ主演「バイオハザード」から今作「ワールド・ウォーZ」、もっと主人公を一般人に視点を当てた「新感染 ファイナル・エクスプレス」も面白い映画と思います。

 

 

以上