『終わらない週末』【感想】ジュリア・ロバーツ、イーサン・ホークらで送るサスペンススリラー

 

ネットフリックスでの視聴された数が多いことを見かけたので、少々気になって観たわけですが、始めに言ってしまうと面白さは半分くらいあったの感覚でした。

もう半分のサスペンス要素は良かったです。

とりあえず書いていきます。

以下ネタバレありの感想です。

 

 

 

<作品紹介>

公開年  2023年

監督   サム・エスメイル

ジャンル サスペンス・スリラー・アメリカ映画

 

 

キャスト

アマンダ(ジュリア・ロバーツ

クレイ(イーサン・ホーク

G・H(マハーシャル・アリ)

ルース(マイハラ・ヘロルド)

 

 

あらすじ

休暇を求めて豪邸の別荘を借りたアマンダ一家。しかし旅先で突然石油タンカーが座礁スマホやテレビが使えないなど不可解な出来事が起こる。また別荘の家主が訪れ休むどころではなくなる。

 

 

 

<感想>

国家の侵略系サスペンススリラー

本作「終わらない週末」は映画の三分の二くらいが謎に満ちたサスペンス要素があります。登場人物の周りで起こる出来事がそれに当たります。ビーチで石油タンカーが急に座礁、借りていた別荘の持ち主が突然訪問、テレビもスマホも使えない状況が分からなさを増していきます。

 

正直この手のパニック映画でテレビ、スマホが使えない状況は情報を得る手段が断たれたことを意味するので、宇宙からの侵略があったと思いました。

 

なぜなら登場人物たちがいる国がアメリカだからです。やはり軍事力やITといった技術力であったりがトップレベルの大国であるはずの認識が強いです。そう易々と他国にしてやられることはないだろうと筆者は踏んでいました。

 

さらにです。別荘に大量の鹿が集まるシーンやアマンダのスマホの画面に映った通知の内容がサイバー攻撃と停電であると。これは宇宙からの侵略と思わざるを得ない、、、

 

それから、筆者の今まで観てきた映画からも”アメリカがやられる”=”宇宙的な何か”を想起させます。例えば、「宇宙戦争(2005)」「バトルシップ(2012)」「世界侵略:ロサンゼルス決戦(2011)」など宇宙から攻撃があります。

 

いずれの作品でも宇宙からの侵略があり、「バトルシップ(2012)」至っては電波攻撃を受けたことにより、アナログ的なやり方で反撃する話があったはずからも、アメリカという国が苦戦を強いられる様子が伺えます。

 

 

 

ストーリーの要”先入観を持たず真実を捉える”

映画のテーマの一つとも言える話がありました。別荘の家主G・Hが言っていた”物事を先入観を持たずに真実を捉えて判断する”です。この言葉がよく効いてくるなと思います。

 

登場人物たちの心情や不可解な出来事、映画を観ている視聴者にしろ、当てはまるのが興味深いところです。ただ不可解な出来事に対してはなかなか捉えるのが難しいですね。何を選ぶかが合っているなんて、結果が出ないと分かりずらいと思います。まあ分かりずらいからこそ、映画のサスペンス要素が面白くなるのは確かです。

 

これまたG・Hが言っていた、国をコスパよく破壊する戦略があるとのこと。スマホの通知でサイバー攻撃の話でクレイは疑い気味でしたが、G・Hはしっかりと真実として捉えていたわけですね。

 

その後、通信手段の退路から自国全体で起きていると予想し、謎の不可解な出来事が人々を混乱させ争わせる、自国での壊滅計画が起こっている語りと描写があります。まさしく現実で起きる出来事を真実として捉える話が活きています。

 

とは言いつつも先入観をなくすのは難しいですね。G・Hは一応何が起こるかを知識として知っている身で分かるのであり、何も知らなければ予想出来ません。ある意味経験を活かし、必ずしも起きないわけではないという警鐘をならすテーマを持った作品だったかもしれません。

 

 

 

登場人物らの掛け合い

上記の”真実を捉える”テーマが登場人物らにも活きてくるのですが、ここでは人物たちの関係について書いていきます。

 

映画自体の評価として批評家にはまずまずの好評を得ているのに対し、映画レビューサイトでは満足度があまり高くない印象を得ます。その高くない要因が、現実的すぎる描写で、映画の面白さである人間ドラマが薄れてしまった感が否めないことです。

 

例えば、作中の描写でアマンダの思いとは裏腹の物言いやG・Hの娘ルースのストレートな物言いからある関係だと思います。

 

アマンダは仕事柄上、人との接し方に支障をきたして、本当は仲良くしたいとありますがケンカ腰になる。ルースはストレートな物言いは行方知れずの母親の安否が心配できつく当たりますが、これまた神経を逆なでするような感じです。

 

以上の2人の人がいるのはまあ良しとしましょう。しかし、映画内で表された人をどう消化したらいいか分からないのです。

 

消化とはいわば、話が解決する方向に向かうや関係が快方に向かうみたいな意味です。ちょっと自身で書いていて迷走してしまいそうなので、他作品を参考にしていきます。

 

まず「宇宙戦争(2005)」では、メインストーリーは主人公らが侵略から生き残る話があり、サブストーリーに主人公と娘の関係が描写されます。そうするとストーリーのアクション(侵略)があり、人の関係に変化が訪れます。

 

一方で、本作はアクション(侵略)があるものの、他国からの侵攻によって協力せざるを得ない場面があります。つまり、メインストーリーに人の関係を落としどころとして、持ってきた流れを感じたので、映画の消化しきれなさが発生したと思います。

 

ゆえに評価が分かれる作品になったと予想しますが、もしかしたら他にも何か深い意味があって"真実を捉える"に至っていないかもしれないです。(逆に深読みし過ぎか、、、)

 

 

 

さいごに

結末として他国からの攻撃もしくは複数国からの攻撃という内容に、思ったより現実味のありそうなパニック映画で、真の恐怖を煽る作品になっていました。

 

一応サスペンスの内容が良かったので、そこから感想を始めました。他にも気になる箇所がいくつかあり、劇中でアマンダの娘がドラマ「フレンズ」を観ていたのは何か意味があったのかと。

 

物語終盤までドラマを気にする様子は少し子供らしさがありつつも、危機感の薄いようにも見えます。ドラマにはまる純粋な心を持ち合わせていることや人類皆仲良くやろうのような意味があると、争いがおかしく思います。

 

それにしても、制作陣にオバマ夫妻がいるのは驚きでした。

 

 

以上